機械の再販した時、そのソフトウェアライセンスはどうなる?

CodeMeter License Centralの新機能

CodeMeter License Centralには、ライセンスの生成とプロセス管理の複雑さを可能な限りシンプルに提供するという、難しいタスクがあります。もちろん、他の製品にも同様のタスクがありますが、CodeMeter License Centralは柔軟性に秀でています。
CodeMeter License Centralに最近追加された機能の1つに、ライセンスの再割り当てがあります(v3.20以降)。資産コストが上昇し続ける中、ライセンスの再割り当ては、新しいプロジェクトのコスト削減のために初期投資の一部を回収する手段であるため、ISVやエンドユーザーにとってますます重要になってきています。

この機能が追加された理由

ライセンスの再割り当てを考えるには、車を所有する例が分かり易いかもしれません。すべてのオプションを備えた真新しいEクラスメルセデスを購入するとします。その価格は75,000ユーロで、5年間走らせてからまた新車購入する計画です。おそらく、現在のEクラスに満足しているので、新モデルを購入する、Sクラスメルセデスへのアップグレードをする、またテスラモデルXを購入しようとするかもしれません。どれもプロセスは同じで、古い車を売って新車を購入します。数万ユーロで買い取ってもらえるので、状態の良いEクラスを捨ててしまうことはないでしょう。
自動車のリセールは、たまたまそのような要望があるわけでは無く、車の所有には欠かせないものです。では、これがライセンスにどのように適用されるか、再び仮定的な例で考えてみましょう。

例えば、Widget Maker Model Aというかなり大がかりな機械を使用して製品を生産しているAvocado Inc.という会社があったとします。Avocado Inc.は週1,000個の製品を生産しますが、需要を満たすのに十分な量ではありません。なので、この機械の需要も高まります。Widget Makerには、マシンの状態監視および完成品にデザインの微調整を適用するためのかなり複雑なソフトウェアが搭載されています。Widget Makerの製造企業(仮にBerry Ltd.とします。)はそのソフトウェアも開発していますが、特に暗号化をしたり、ライセンスを付けたりしていませんでした。そのため、Widget Maker Model Aを狙う悪党にとって、この機械は持ち運んで盗むには大きく重すぎる一方で、基盤となるこのソフトウェアは、移植性が圧倒的に高いため狙われやすくなります。ソフトウェアの開発は、非常に高額なビジネスです。Berry Ltd.は、Wibu-Systemsテクノロジーを使用してソフトウェアを保護し、その技術をAvocado Inc.にライセンス供与したいと考えました。
すべてが上手く行きました。Avocado Inc.は引き続き製品の生産と販売を行うことができ、Berry Ltd.は、誰もIPを盗むことができないと認識し安心することができます。 [もちろん、Avocado Inc.もWibu-Systemsのテクノロジーを使用して、必要なソフトウェアライセンスを取得しています]。

しばらくして、新たな展開が発生します。Avocado Inc.は、さらなる売り上げを見越して、毎週5,000個の生産を計画しました。幸いにも、Berry Ltd.は、この計画に対応可能なWidget Maker Model Bを開発しました。そのため、Avocado Inc.はビジネスの成長のためにMode Aを売却してモデルBを購入することにしました。新たにCherryPickers AGが、新プロジェクトのためにこのModel Aを購入することになり、Avocado Inc.がModel Aの引き渡しを行う際に、基本ライセンスも付けました。しかし、ここに、注意すべきポイントがあります。ライセンスだけでなく、Berry Ltdとのすべてのサポートおよびサービス契約がAvocado Inc.に登録されており、変更が必要だという点です。
幸い、Berry Ltd.はWidget Makerライセンス管理にWibu-SystemsのCodeMeter License Centralを使用しているので、担当者がライセンスを転送するのには数分しかかかりませんでした。 全3社が、すべてのIPが保護されている中で安全にビジネスを進めることができました。

利点

CodeMeter License Centralの強みの1つは、ライセンスを割り当てる際の柔軟性です。
Widget Maker Model Aのソフトウェアは、マシンを別の場所に設置しても、これまでとまったく同じように動作します。モデルAがAvocado LtdからCherry Pickers AGに譲渡される際、ソフトウェアライセンスは自動的に機械と一緒に譲渡されます。もちろん、監査やサポート契約などのために、新しい所有者と正しく文書化する必要があります。


CodeMeter License Centralは、関連する技術の複雑さにもかかわらず、プロセス全体を簡素化します。この例では、Berry Ltd.は、CodeMeter License Centralの検索機能を使って、「Avocado Inc」を検索し、モデルAのオリジナルチケットを見つけるだけです。
検索機能により、さまざまな方法でチケットを探すことができます。この例では、顧客IDと注文日の単純な検索で十分でした。チケットを見れば、いつ、どこで、どのライセンスが有効化されたかがすぐにわかります。
その後、Berry Ldtは該当するライセンスを選択し、Cherry Pickers AGに新しいチケットに割り当てます。
それはとてもシンプルなことです...

関連製品

KEYnote 37 – Edition Spring 2019

To top