CodeMeter License Portalがもつ様々な機能

CodeMeter License Centralと連携するCodeMeter License Portalは、カスタマイズ可能で、柔軟性と拡張性があります。さらに、ライセンスの作成、バックグラウンドにおける自動プロセスの処理、サードパーティシステム統合のために必要なインターフェイスの提供などを行います。フロントエンドでは、CodeMeter License Portalが、ユーザーとのインタラクションの管理、データフィールドの追加、カスタマイズ可能なワークフローの提供などを行います。

概要

CodeMeter License Portalには、以下のような機能が含まれます。

  • ユーザーデータの管理
  • ライセンスとサブスクリプションの作成・管理
  • ユーザーによるライセンスのアクティベーションサをポート
  • CmCloudContainerの管理
  • 充実した自動化APIの提供
  • カスタマイズ可能なワークフローの提供

ここからは、CodeMeter License Portalの機能の1つである「ライセンスとサブスクリプションの作成・管理」の方法について紹介します。

役割分担を明確に

皆さんの中には、なぜCodeMeter License Centralではなく、CodeMeter License Portalでライセンスやサブスクリプションを作成する必要があるのか疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。CodeMeter License Centralで作成することももちろん可能ですが、CodeMeter License Centralの本来の強みは、サードパーティシステム(例:CRM、ERP、eコマース)との統合に便利なAPIにあります。APIを用いてシステムに統合する際、サブスクリプションは通常、サードパーティーシステムで管理され、CodeMeter License Centralでは管理されません。これにより、CodeMeter License Centralは、外部からサブスクリプションを管理するために必要となる基本機能のみを保持することができ、サードパーティーシステムとの役割分担を明確にします。従って、サードパーティシステムまたはCodeMeter License Portalのどちらかに、管理機能を委ねる必要があります。

製品情報の設定

製品は、CodeMeter License Centralで設定するのがデフォルトです。CodeMeter License Portalは、追加情報(例:製品グループ、製品画像)の管理としての使用が想定されています。多言語対応、標準値や許容値などを設定して、ニーズに応じてライセンス作成用インターフェイスを調整したり、必要な専門用語を定義したりするなど、自由に設定することが可能です。例えば、トライアルライセンスの有効期限として、5日、30日、60日、90日の4つの選択肢を用意し、デフォルト設定を30日とする、ということもできます。

権限の管理

製品グループの作成には、2つの目的があります。それは、製品群の体系化、そして必要な権限の割当てです。担当者は、権限を持つグループ内の製品に対してのみライセンスを作成し、これらの製品のライセンス取消し、サブスクリプションのキャンセルなどを行うことができます。

このような権限を管理できる機能があることで、担当者がライセンスを作成することができるよう、ポータルを社内の専用ソリューションとして使用することが可能となります。また、同様の目的で販売パートナーにも公開するという使い方もできます。さらに、その権限をユーザに割り当てる、つまり、ライセンス作成を下の階層に委任することも可能です。但しこれは、ライセンス数に制限のないボリューム契約を結んでいるユーザーに対してのみ有効です。また、製品を別々のカテゴリに分類することで、製品ごとに異なる権限を割り当てることもできるようになります。

ライセンスの作成

CodeMeter License Portalは、ライセンスの作成時に最もよく使用されます。作成するにはまず、登録ユーザー(例:エンドユーザー、ソフトウェア会社、エンドユーザーのサブグループ)が、管理者権限を持つ関連グループを選択します。

続いて、権限に紐づいた製品群を選択します。選択すると、その製品群が表示され、ユーザーはその中から製品を選ぶことができます。最後に、その製品の関連項目とオプション機能を追加します。これら機能は通常、CodeMeter License Centralのモジュールアイテムとして扱われます。

その後、「Create License(ライセンスの作成)」ボタンをクリックすると、CodeMeter License Centralで新しいオーダーとして処理され、ライセンスが作成されます。発行されたチケットは、選択したユーザーグループに自動で割り当てられるため、所属するメンバーはすぐ利用することができます。

ライセンスの割当て

CodeMeter License Portalでは、1つのライセンスにつき1つのチケットが発行されます。チケットは、ユーザー1人または、ユーザーグループに割り当てることができます。チケットが特定の人物に割り当てられた場合、その人のみがアクティベーションページでチケットを確認することが可能です(グループ管理者は、グループページ上で、チケットの割り当ての確認・変更が可能)。またチケットがグループに割り当てられている場合には、チケットに付随するライセンスをグループの全メンバーに表示するか否かを設定することができます。一方グループに割り当てない場合には、管理者のみが新しく作成されたライセンスを確認することができ、アクティベーション前に特定の人物に割り当てるか、すべての人に見えるようにするか選択することが可能です。デフォルトのワークフローは自由に変更できます。

サブスクリプションの作成

サブスクリプションは、上記のライセンスと同様の方法で作成されますが、少々異なる部分があります。

CodeMeter License Portal上で自動更新されるサブスクリプションについて、ここでは考えてみることにします。サブスクリプションには、先述のライセンス作成時に加え、設定すべき項目が2つあります。(初回の)有効期限と解約期間です。(初回の)有効期限は、サブスクリプションの最初の期間を指し、その期間中、契約上も技術的にもサブスクリプションが実行されます。

この期間内に解約されない限り、契約上、サブスクリプションは自動的に更新されます。技術的な側面においてユーザーは、ライセンスを更新することができます。これにより、技術的に定義された有効期限と、契約上設定された有効期限を再び同期させることが可能になります。但し通常、このアクティベーションオプションは、対象のソフトウェアがもつアクティベーションアシスタントによって自動で処理されるため、エンドユーザーが手を動かす必要はありません。

サブスクリプションの有効期限は一般的に、購入日またはアクティベーション日からちょうど1年、もしくは年末または会計年度末のいずれかで定義されます。年度末/会計年度末の場合、2つの年度をまたぐことが無いため、年度に連続して収益が発生する場合に好まれる傾向にあります。

サブスクリプションの解約

ユーザーは、サブスクリプションを購入するだけでなく、解約することもできます。解約により、サブスクリプションの自動更新はストップし、ユーザーは有効期限を過ぎるとソフトウェアを使用する権限を失います。

サブスクリプションとライセンスの取消

いかなるサブスクリプションも、いつかは「解約」が必要であり、無期限のサブスクリプションは存在しません。しかし、CodeMeter License Portalには、解約に限らず、サブスクリプションを直ちに終了させライセンスを取り消す方法もあります。これは通常、めったに使用されることはありませんが、技術的には可能です。ライセンスはCodeMeter License Centralで「revoked(取消)」と表示され、再起動時(例:ソフトウェアのアクティベーションアシスタントの再起動)には完全に削除されます。

請求レポートの作成

CodeMeter License Portalでは、請求レポートの作成も可能です。デフォルトでは、以下2つの形式があります。

ユーザー向け更新レポート: レポート期間内に解約されることなく更新されたすべてのサブスクリプションを一覧で表示します。インポート機能により、レポートに価格を追加し、ERPシステムを用いて請求プロセス全体を自動化することも可能です。

リセラー向けアクティブレポート: 特定の日付にアクティベートされたすべてのサブスクリプションを一覧で表示します。販売パートナー1社に対して、請求書を一括で作成する際に便利です。こちらも同様に、ERPへのインポートにより、請求プロセス全体の自動化が可能です。

サマリー

CodeMeter License Portalは、モジュール化させることで、柔軟な設計、ニーズに応じた設定が可能です。拡張機能のカスタマイズ(例:レポート形式の追加、ワークフローの作成)についてお困りの際には、当社のプロフェッショナルサービスチームまでお気軽にご相談ください。

 

KEYnote 46 – Edition Fall/Winter 2023

貴社の課題をCodeMeterで解決しませんか?
お気軽にお問合せください。製品説明および最適な使い方をご提案します。

お問合せ

To top