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CodeMeter License Centralホスティングオプションの変更点

CodeMeter License Centralは、CodeMeterライセンスのバックオフィス統合を目的に開発されました。ソフトウェア開発者やインテリジェントデバイスメーカーは、CodeMeter License Centralを使用し、ライセンス、ソフトウェアパッケージ、または、販売・配布向けのその他製品オプションを作成することができます。これは、手動、もしくは、CRMやERPシステムのような専用システム、どちらでも実行可能です。

CodeMeter License Centralは、オンプレミスで運用することも、Wibu-Systemsがベンダーに代わりホスティングすることもできます。クライアントが実行する場合、以下のどちらかを選択します。

  • Desktop Edition
  • Internet Edition

どちらのバージョンも、統合の手軽さと、各パフォーマンスレベルに適した特定のアドオン型の製品オプションを備えています。

ホスティングの種類は以下の通りです。

  • Datacenter Edition
  • Dedicated Server
  • High Performance Edition
  • High Availability Package

従来、各ホスティングオプションは、安定した運用のための推奨トランザクション数、標準的な可用性、専用のファームセキュリティボックス(FSB)の有無において、大きな違いがありました。

しかし、2024年の第1四半期からは、別の2つの要素、目標復旧ポイント(RPO; Recovery Point Objective)と目標復旧時間(RTO; Recovery Time Objective)にて違いが生まれることになります。 RPOは、障害発生時に失われるデータ量を単位時間で表したもの、RTOは、CodeMeter License Centralが復旧し稼働するまでの時間を指します。

現在、両者はともに、CodeMeter License Centralのさまざまなバージョンにて最適化されています。また、ベンダーが購入を検討する際の手がかりとなるよう、価格設定の詳細にも明示されています。

本稿では、CodeMeter License Centralのホスティング方法における変更点を一部紹介します。現在利用中のベンダーに限らず、今後の利用を検討しているベンダーも対象とし、バージョン選択の判断材料を提供します。

バージョンの違い

変更点を説明する前に、まず、CodeMeter License Centralの各バージョンの違いを振り返ってみましょう。

Datacenter Edition:ソフトウェア開発会社向けで、製品のライセンシングをまとめて処理できる機能がすべて1つに集約されています。

Dedicated Server Edition:その名の通り、ソフトウェア開発会社に代わってWibu-Systemsが、複製されたCodeMeter License Centralを運用する「専用サービス」です。Datacenter Editionよりも多くのライセンスクエリやWebService呼出しの処理が可能で、定期的なライセンストランザクションを必要とするベンダーにおすすめです。

High Performance Edition:Dedicated Server Versionの上位バージョンであり、ソフトウェア開発者やインテリジェントデバイスメーカー向けに、ライセンスのアクティベーションおよびディアクティベーションを迅速に提供します。大量のライセンスや製品オプションを素早く提供したい、または提供しなければならないベンダーにおすすめのバージョンになります。データやシステムの復旧時間は、Dedicated Server Editionよりも速いです。

High Availability Package:これまで紹介したバージョンの中の最上位に位置します。2つ以上のHigh Performance Editionを並行して実行することで、High Performance Editionの2倍以上の速度を実現します。これは、ライセンシングシステムにスピード感を求めるベンダーに最適のオプションです。また、技術面の特長として、異なる回線間でも、パフォーマンスが最適配分されるよう、負荷分散システムが組込まれています。

変更点

Wibu-Systemsは、昨年、ホスティングアーキテクチャー全体の徹底的な調査を行いました。そしてこの度、CodeMeter License Centralを採用しているユーザーが、よりスムーズに利用できるよう、改良を行いました。特に、可用性の向上と、システム障害時のダウンタイムとデータ損失の軽減に重点を置いています。

利用を検討中のユーザーにとってもまた、ホスティングパッケージの違いをより深く理解し、各ビジネス要件に適したパッケージを選択できる、良い機会となるはずです。

まず大きな変更点として、CodeMeter License Centralをホスティングするデータセンターが変わります。今後は、独自のインフラと、冗長性ある複数のインターネット接続を備えた、Wibu-Systems専用の、予備のデータセンターにて、ホスティングを行います。このデータセンターは、弊社のサーバーと、CodeMeter License Centralアプリケーションサーバー向けの、もう1つの可用性ゾーンとして使用されます。万が一、メインのデータセンターに障害が発生したとしても、地域全体が災害に見舞われない限り、この予備のデータセンターは機能し続けるため安心です。

また、2つのデータセンター間での最適化を図るため、異なる地域に負荷分散システムを設置することにしました。システム自体は高可用性を実現するために設定され、ヨーロッパの異なる国に設置することで、冗長性を確保しています。さらに、DoS攻撃からの保護も強化されました。

弊社は、障害時に備えた目標として、RPOとRTOの大幅な削減を新たに掲げました。Wibu-Systemsの場合で言えば、RPOは、データのバックアップ頻度、RTOは、インシデント発生後にCodeMeter License Centralがオフラインでも稼働できる最大時間を指します。

High Performance Editionの場合、2つ目の可用性ゾーンには、バックアップ用のCodeMeter License Centralが含まれます。常時バックアップされており、障害が発生した場合には、すぐに引き継ぎ、オペレーションを再開させることができます。これらの変更により、可用性の基準値を99.7%まで上げることができました。RPO(バックアップからの復旧)は、24時間から30分未満に、RTOは、障害発生後3営業日から4時間未満へと、大幅に短縮されました。

上記は、High Performance Editionのアーキテクチャーを簡単な図で示したものです。各地域に点在する負荷分散システムは、呼出しを受けると、障害が発生した場合に利用可能なhttpリバースプロキシーサービスへと引き継ぎます。その後、複製されたHigh Performance Editionがネットに接続され、2つ目のFSBが、2つ目の可用性ゾーンにて利用可能な状態に維持されることで、信頼性の高い運用が保証されます。

最後に

弊社のホスティングオプションは、CodeMeter License Centralを実行する上で大変役立ちます。優れた可用性、障害保護、データ復旧(標準)に加え、強力なライセンシングコンポーネントは、いつでも必要なときに使用可能です。さらに、更新とメンテナンスは、弊社が責任をもって行います。

特にHigh Performance Editionは、価格がDedicated Server Editionの1.5倍でありながら、データやシステムの復旧が大幅に高速化されるとともに、より多くのリソースが提供されます。

より詳細な情報や、ニーズに合わせた提案をご希望の場合は、弊社の専門スタッフまでお気軽にお問い合わせください。

NOTE:ホスティングパッケージの価格に変更はありません。

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