USBドングルは、時代遅れで過去のもの?
2018-12-05 Daniela Previtali
収益化を目指すISV(独立系ソフトウェアベンダー)にとって、柔軟性の高いソフトウェアライセンシングは重要な鍵となります。かつて、セキュアなハードウェアベースのライセンスドングルが、専門性の高い高性能アプリケーションの不正使用や違法な改ざんを防ぐ、究極のソフトウェア保護プラットフォームとされてきました。しかし今日では、多くのビジネス分野で、サブスクリプションライセンスとSaaS (Software-as-a-Service) がトレンドとなっていることから、エンドユーザは、ソフトウェアやクラウドベースのライセンシングをより簡単に実装し利用できるようになっています。しかしながら一方で、パフォーマンスと売上の面で、ハードウェアベースのライセンスコンテナであるUSBドングルがソフトウェア保護のために選ばれ続けていることも事実です。グルーバル展開を視野に入れるか否かに関わらず、ISVにとって、豊富なライセンシングモデルを備えたプロバイダーとの提携は欠かせません。では、選択肢としてUSBドングルは残るのでしょうか?
これまでの経験に照らせば、多くのISVがUSBドングルの長所を認め、エンドユーザーもまた可搬性のメリットを自覚していることから、ドングルは引き続き広く使われると予想できます。なぜなら、すべてのエンドユーザーが、ソフトウェアやクラウドベースのアクティベーションソリューションに興味があるわけでは無いからです。しかしもちろん、この流れが変わる可能性も十分考えられます。それでも、多くのISVは、USBドングルを使い始めた頃の理由と同じく、ハードウェアドングルの「セキュリティ」を根拠に、ドングルを高く評価し続けるでしょう。
数年前、弊社はユーザーを対象として調査を行い、彼らがセキュリティの観点でドングルを好む主な理由を発見することができました(これらは今も変わらず受け継がれています)。
- ライセンスの可搬性 – ライセンスはドングル内にあり、システム間での移動が容易。
- ライセンスのリカバリー – エンドユーザーは自分で、既存または交換用のドングルにライセンスを復元可能。
- ライセンスの貸出し – 出張中のエンジニアや営業担当者などに対し、ライセンスの貸出しが可能。
- ライセンスの冗長性 – 特に、「ミッションクリティカル」なアプリケーションで重要な機能。(例:ホット/コールドスタンバイライセンス)
- ライセンスのセキュリティ – 故意または過失の有無にかかわらず、従業員や第三によるソフトウェアの不正使用を防止。
さらに最近になって、フラッシュメモリーオプションやスマートカードチップを搭載したUSBドングルが登場し、堅牢なセキュリティ機能が大幅に向上しました。内蔵されたフラッシュメモリーは、他のディスクと同様にアクセスすることができ、さまざまなサイズのデータパーティションが可能です。また、過酷な組込み環境で動作する産業機器やコントローラー用に設計されたマイクロSDカードやコンパクトフラッシュカードなど、特定の業界のニーズに合わせ、さまざまなフォームファクターも登場しています。例えば、弊社のCodeMeterドングルでは、対称/非対称暗号化、暗号化署名、X.509証明書の保存など、セキュリティ機能を完備しています。
またCodeMeterドングルは、「マルチベンダー対応」というユニークな機能も持ち合わせています。この機能では、異なるベンダーのライセンスを各ドングルが別々の領域に保存することが可能です。これにより、ユーザーは、1つのドングルのみで、複数のベンダーのライセンスを管理することができます。プラグインや拡張機能を提供するサプライヤーには、非常に魅力的です。そしてドングルには他にも、多くのライセンスストレージ容量、ドライバー不要のインストレーション、セキュアなオフラインライセンス転送、現場でのファームウェア更新、フラッシュメモリを介した追加の大容量ストレージなど、ISVに選ばれる理由が多くあります。
もしアプリケーションのライセンシングオプションとしてUSBドングルを検討中でしたら、CmDongleの詳細とライセンス戦略について弊社担当よりご説明いたします。
関連情報
- CmDongle:ソフトウェア認証用のUSBドングル
- ユーザー事例:GLASER - .NETで開発されたCADソフトウェアにCodeMeterのUSBドングルを採用した理由
- ソリューション:USBドングルで不正利用防止
- ブログ:ニーズに合わせたドングルの選択
- ブログ:今でもUSBドングルがライセンスキーとして最適な理由
- ブログ:不正コピー防止技術として選ばれる「ドングル」
貴社の課題をCodeMeterで解決しませんか?
お気軽にお問合せください。製品説明および最適な使い方をご提案します。
お問合せ