ライセンスの拡張性と柔軟性がもたらす効果
2024-01-23 Terry Gaul
ソフトウェアの拡張性は、現代のニーズと将来の展望を反映させた持続可能なビジネスモデルにとって、重要な要素の一つです。アジャイルなソフトウェアライセンシングソリューションの下であれば、組織は、ソフトウェアライセンスの可用性や、スタッフの増加に伴う追加費用への不安も無く、スタッフに安心してシステムへのアクセス権を付与することができます。Dan Roberge氏は、「Software Scalability Made Simple with Unlimited Users」の中で、アンリミテッド(無制限)ライセンスモデルについて言及しています。定額料金制を採用するアンリミテッドライセンスモデルにより、企業は、ユーザー数制限を気にすることなく、チームの人員拡大を図ること、さらには不測の事態に備えたコスト削減が可能であると同氏は述べています。
アンリミテッドライセンスを利用するユーザーのメリット(記事より)
- 特に厳しい予算に縛られるスタートアップ企業や中小企業は、高機能ソフトウェアを採用することで、大企業と同じレベルで競うことが可能。
- ライセンス数に制限が無いので、例えば開発用プラットフォームに対して社内でライセンス割り当ての交渉をすることな利用でき、製品開発サイクルに迅速に対応。
- チームメンバーの変動に即座に対応可能。ツールは常に利用でき、全員が同じシステムに参加可能。
- 柔軟なソフトウェアライセンシングにより、ニーズへの迅速な対応、および市場の変化への予測・対応が可能。
さらにRoberge氏は、柔軟なソフトウェアライセンシングと拡張性によって、企業は、市場の変化に適応するため、必要となればいつでも「ビジネスモデルの転換」という難しい決断を下すことが可能となると指摘しています。
ISV(独立系ソフトウェアベンダー)が、ユーザーの成功を支援する上で、ソフトウェアライセンスの拡張性と柔軟性は欠かせません。アンリミテッドライセンスモデルであるか、使用量ベースモデルであるか、サブスクリプションモデルであるかに関わらず、柔軟性は大きな鍵となることに変わりはありません。
それではここで、ライセンスモデルの拡張性と柔軟性がもたらす、その他の利点について見てみましょう。
- ライセンスの共有:ネットワークライセンスの共有は、多くの企業ユーザーが望む機能の一つです。例えば、CRMは、常にアクセスされ、定期的な見直し・更新が行なわれますが、営業やユーザーサポート、財務など、一部の部門のユーザは、一度に数分間しかCRMにアクセスしないことがほとんどです。この場合、柔軟なライセンシングシステムを用意することで、ソフトウェアを1つのシートや1人のユーザーに紐付けてしまうのではなく、多くのシートにアクセスできるようにすることができます。
- ライセンスの借用:通常、ライセンスは譲渡することができませんが、ライセンスを柔軟に借用可能だと便利な場合があります。例えば、長期にわたりオフライン環境で作業するユーザーが、ソフトウェアへのアクセスが一時的に必要となるケースが考えられます。この場合、柔軟なライセンス管理システムを使うことでユーザーは、期間を事前に設定した上で、ライセンス サーバーからネットワークライセンスを「チェックアウト」し、ライセンスを使い終わり次第、サーバ プールに「チェックイン」することができます。借用したライセンスは、ユーザーのコンピューターに紐付けられ、借用期間中は、ライセンスサーバとの通信が不要となります。
- クラウド上でのライセンシング:クラウドコンピューティングは、優れた拡張性・柔軟性をもたらし、ISVのライセンシングの選択肢に大きな影響を与え、オンデマンドモデル、ペイ・パー・ユーズモデル、使用量ベースモデル(従量課金)など新たなライセンスモデルを実現させました。クラウドは、こうしたコスト削減やライセンスモデルの実現だけでなく、ユーザーにも多くのメリットを与えています。ユーザーは、手動でのライセンスファイル転送や、ドングルの携帯をすることなく、モバイルデバイスを使って、いつでもどこでも、必要なライセンスにアクセスすることができます。さらにデータは、紛失や盗難の恐れがあるノートパソコンやモバイルデバイス上のストレージに代わり、クラウド上のストレージに格納され、セキュリティが向上しただけでなく、ソフトウェアのアップグレードやメンテナンスのコストも大幅に削減されます。
- クラウドとオンプレミスの併用(ハイブリッド):究極の柔軟性を実現するには、クラウドライセンシングとオンプレミスライセンシングを組み合わせることが推奨されます。このようなハイブリッドモデルにより、ユーザーは、いつでもどこでもソフトウェアを実行できるようになります。オンプレミス、プライベートクラウド、または一般的なクラウド環境(例:Amazon Web Service(AWS)、Microsoft Azure)であるかに関わらずです。また、オフラインの場合、インターネットへの一時的な接続、ファイル転送を介したライセンスファイルの交換、この2つがニーズとしてあります。ユーザーは、デバイス上でライセンスをアクティベートすることで、オフラインでの使用が可能となります。一方オンラインの場合、ライセンスはクラウド上のセキュアな(ユーザーに紐付けられた)コンテナに保存され、クラウド上で直接オンラインで使用できます。
これらは、ライセンシングシステムの柔軟性と拡張性が、ソフトウェア開発者とユーザーにもたらすメリットのほんの一例に過ぎません。さらなる情報を入手されたい方は是非「Unleash the Power of CodeMeter(英・独)」のウェビナーをご覧ください。弊社がおすすめする、拡張性と柔軟性に優れたソリューションであるCodeMeterについてご説明いたします。
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